人に気を遣わず自分のペースで山を楽しめる、ソロ登山。
メリットがたくさんある反面、遭難などのトラブル時には、誰にも頼れないリスクもあります。
今回は、ソロ登山で持っていく「安心安全」のためのグッズをご紹介します。
良くいえば慎重派(単なるビビり)の筆者が、これまでの経験をもとに、必要だと感じて持ち歩いている厳選アイテムです。
これから登山を始める方や、あまりトラブル時の準備をせず登山をしている方の参考になれば幸いです。
この記事を書いている私は、 日帰り低山のゆる登山派ですが6年ほど経験あり。今年の目標は富士山登山!
ソロ登山の危険性
具体的に、ソロ登山の危険性とは、どのようなものでしょうか。
例えば、こんなことが考えられます。
- 緊急時に協力したり、助けを呼んでもらったりできない
- 黙々と歩いていて静かなため、自然動物との遭遇率が上がる
- 荷物を全て自分で持たなければならず、体力を消耗する
足を滑らせて怪我をしたり、ハチに刺されたりなど、日帰りの軽登山でも身動きが取れなくなってしまう可能性は常にあります。
ソロ登山で持っていきたい緊急用グッズ12選
初心者ほど危険を想定できずに、身軽に登山をしがちです。
正直のところ筆者も昔は、「緊急用にヘッドライトを持っていればいいでしょ」くらいのレベルで登山をしていました。
しかし、YouTubeで遭難の事例を見たり、ほかの登山者から話を聞いたりするうちに、丸腰で登山をしていることに恐怖心が...。
今では、低山でそんなにいるの?というくらい緊急時のアイテムを持ち歩いています。
それでは、12個のおすすめグッズを見ていきましょう。
※無雪期の初級~中級レベルの登山を想定しています。
ヘッドライト
ヘッドライトは必須中の必須アイテム。
トラブルで下山が遅れて暗くなってしまったら、ライトがない時点で身動きがとれなくなります。
元自衛隊の訓練経験で言うと、頭上が開けていて満月なら割と明るいので行動可能です。
ただし、だいぶ下山している場合は樹林帯の中だと思うので、やはりライトがないと歩けません。
モバイルバッテリー
地図読みをスマホのGPSアプリだけに頼っている場合、スマホのバッテリー切れは、遭難に直結するリスクがあります。
バッテリーが切れなくても、スマホの紛失や故障をする可能性もあるので、地図読みも勉強しておくと安心ですよ。
石井スポーツ登山学校の「地図読み講座」を受講した話の記事もあるので、よろしかったらチェックしてくださいね!
登山用腕時計
時間の確認をするだけでなく、高度計・気圧計・コンパスなどの機能が付いている登山用腕時計。
スマホの登山アプリのGPSだけに頼るのが不安な場合、紙の地図と登山用腕時計があれば地図読みができます。
筆者が選んだカシオのプロトレックは、コスパがよくて初心者でも購入しやすいモデル。
登山ではなく、普段使いでも大きすぎないサイズ感で気に入っています。
もう少し高価ですが、GPS付の腕時計を購入すると、地図読みの必要がなくてさらに便利ですよ。
エマージェンシーブランケット
完全に遭難してしまった時のために、体の保温をできるアイテムもあると安心です。
とても軽量コンパクトなので、いざという時のためにザックに入れています。
ポイズンリムーバー
ハチやヘビなどに遭遇する可能性は、いつでもどこでもあります。
必要な時にすぐに取り出せる場所に入れて持ち歩きましょう。
使い方も予習しておきたいですね。
医薬品
鎮痛剤・解熱剤・胃薬などいろいろありますが、個人的に絶対に持っておきたいのは、下痢止めです。
まだ登山中に腹痛になった経験はありませんが、想像しただけで大変そうなので、エマージェンシーキットの中に忍ばせています。
これが必要だなと思ったのは、「山と食欲と私」という漫画を読んだのがきっかけです。
ヒロインが腹痛になって苦労している姿を見て、かなり共感しました。
ソロ登山者で、美味しい山ごはんを食べたい方におすすめの漫画です。
予備の行動食と水
滑落で骨折して動けなくなり、14日間遭難して助かった実話を聞いたことがあります。
飴玉しか持っていなかったので、ミミズや苔を食べ、自分の尿も飲んだとのこと。
そこまでしなくても良いように、備えておきたいものです。
上の写真のようなエナジーバーも美味しいですが、個人的におすすめなのは、エナジージェル。
高カロリーで軽量コンパクトなので、荷物を圧迫しないため便利です。
いろいろな種類のジェルを試した結果、MEDALIST(メダリスト) エネルギージェルがお気に入りです。
軽量コンパクト・カロリー量・コスパでバランスが取れています。
何より美味しい!
1Dayコンタクトレンズ(目が悪い人)
目が悪い方は、眼鏡の破損やコンタクトのトラブルなどに備えましょう。
視界がボヤけると、危険過ぎます。
1Dayの使い捨てを入れておけば、いざという時に安心です。
細引き(パラコード)
丈夫なヒモは、役に立つことがあるかもしれません。
例えば、登山靴のヒモが切れてしまった場合、靴ヒモとして利用できるでしょう。
ダクトテープ
登山中に壊れてしまったギアを補修するのに役立ちます。
ザックが裂けてしまったり、靴の底が剥がれてしまったら大惨事です。
丈夫なダクトテープがあれば一時的に補修してしのげます。
ハチよけスプレー
これは最近持つようになりました。
なぜなら、知人からこんな話を聞いたからです。
ソロ登山中にハチに刺されてひどい目にあった。
それ以来、必ずスプレーを持参している。
すぐに取り出せる場所にしまっておくのがポイントです。
クマ撃退スプレー
スプレー繋がりで、こちらもご紹介します。
ソロで何が怖いって、筆者は熊が本当に恐ろしいです。
というのも、自分が正しい行動をとれる自信がゼロなんですよね。
恐らく、背中を向けて一目散に走り出す予感がしています。
バッドエンド待ったなし
スプレーを持ち歩いていても素早く正しく使えるか微妙ですが、いざという時の武器を持っている安心感はあります。
ちなみにクマ撃退スプレーには、ツキノワグマ向けとヒグマ向けがあるので、登山をする地域によって使い分けましょう。
下のリンクはツキノワグマ対策用です。
登山届の提出や山岳保険加入も忘れずに
緊急用のアイテムを持っておくことも大事ですが、遭難時に見つけてもらえるための備えも大切です。
登山届が大切なのはわかっていても、日帰りの低山では提出していない方も多いのではないでしょうか。
もしそうなら、最低でも誰かにメモ書きやLINEなどで「登る山とルート」などを伝えておくと安心です。
山に登らない人に口で伝えても忘れてしまうことが多いので、目で見てわかるカタチで残すことが重要です。
もちろん、基本的には登山届を提出しましょう。
また、山岳保険は年間契約のほか、1日単位のスポットでも申し込めます。
詳しく解説している記事があるので、よろしかったら参考にしてみてくださいね。
まとめ/緊急時の知識と備えを十分にしてソロ登山を楽しもう
遭難・動物や虫の被害・装備の故障などに役立つアイテムを紹介しました。
体力やスキルに不安がある山に挑戦する場合は、仲間と行くか、ツアーに参加するのが安心ですね。
今までの経験から感じるのは、持ち物のほかに大切なのは、早めの行動です。
暗くなってきて時間がなくなってくると、焦りと不安で正しい判断ができなくなりがち。
緊急時でも、人通りのある時間帯なら助けてもらえる可能性があります。
ソロ登山の場合、知らない人に助けてもらうのが最終手段です。
なるべく早い時間帯に下山できるように計画を立てて、安全な登山を楽しみたいですね。
それでは、良いリフレッシュを!