ロボット掃除機の導入を検討するものの、機能が多くてどれを選んだらよいか悩んでいませんか?
筆者も、ロボット掃除機についてよく知らなかったひとりです。
しかし、我が家でも高齢の親がロボット掃除機を使ってみたいという話になり、詳しく調査することに。
高齢者でも使いこなせ、なるべく手間がかからず、価格も中レベル程度の商品をピックアップしました。
なるべく「手間がかからないロボット掃除機」を購入したい方の参考になればと思います。
この記事でわかること
- ロボット掃除機にはどのような機能があるか
- お年寄りや面倒くさがりでも使いやすそうでコスパのよいもの
- 吸引のみ+自動ゴミ収集機能(ダストステーション)付きの掃除機をピックアップ
リビング・ダイニングと廊下(全フローリング)で使用するものを探します。
ロボット掃除機とは
まずはロボット掃除機とはどのようなものか、「できること」と「メリット・デメリット」を見ていきましょう。
ロボット掃除機でできること
ロボット掃除機は、自動で床を移動しながらゴミや埃を吸引してくれる電化製品です。
主な機能や特徴はこちら
- 障害物を検出して回避しながら掃除を行う。
- 段差を検知して落下回避、移動可能な段差は乗り越える。
- フローリングだけでなく、畳やカーペットも掃除できる。
- 掃き掃除だけでなく、拭き掃除も行えるモデルがある。
- バッテリーが低くなった場合や掃除が完了した場合に、自動で充電ステーションに戻る。充電が完了すると続きから再開できる。
- 掃除のスケジュールを設定できる。
- スマホアプリで操作したり、アレクサなどの音声アシスタントで制御可能。
拭き掃除もできるモデルは楽ちんだけど、やっぱり高価で手が出ないかな。
ロボット掃除機のメリット・デメリット
正直のところ筆者は、今まで慣れ親しんできた通常の掃除機の方が、やはり無難なのではないか。ロボット掃除機なんて本当いるのだろうか、という気持ちもあります。
そこで、ロボット掃除機のメリットとデメリットを再確認してみました。
ロボット掃除機のメリット
- 掃除の時間を節約できる。
- 掃除に労力をかけなくて済む。
- プログラムを利用してこまめに掃除することで、部屋を清潔に保てる。
- スマートな見た目でお洒落。
- 最新技術を使用する楽しさがある。
ロボット掃除機のデメリット
- 機種によっては、手動で掃除するより時間がかかる。
- 角や隅のゴミを吸引しにくい。
- 一般的な掃除機より、初期コストがかかりがち。
- バッテリー寿命に近づくと、充電後の連続稼働時間が短くなる(バッテリー交換が必要になる)。
- 低価格のモデルは、障害物検知があまい・無駄な動きが多いなど、性能に不安がある。
安価で性能が低過ぎると、使いづらくて役に立たない恐れも。
ロボット掃除機を選ぶ5つのポイント
さまざまな機能があるロボット掃除機。
選ぶ際に考慮すべきポイントを5つピックアップしました。
1.掃除の種類
ロボット掃除機は、掃除方法で3つのタイプに分かれます。
吸引タイプ | 通常の掃除機と同様、ゴミを吸い取る。 |
拭き掃除タイプ | 本体に取り付けてあるモップやシートで、床の乾拭き・水拭きをする。 ※カーペットや畳では使用不可 |
吸引+拭き掃除タイプ | ゴミを吸い取り、拭き掃除の両方ができる2in1タイプ。 床の状態を検知し、吸引のみか拭き掃除をするか自動で判断する機能もある。 |
この記事では、吸引タイプのロボット掃除機について詳しく見ていきます。
2.掃除性能
掃除機として一番大切な機能、掃除性能。
本体の形状・吸引力・ブラシの種類をチェックしましょう。
本体形状による違い
ロボット掃除機は、便利な反面、部屋のすみのゴミが残ってしまいがち。
ロボット掃除機のスタンダードな形状は丸型ですが、三角形や四角形も販売されているので、それぞれの特性を考慮して選びましょう。
丸型 | 障害物に引っかかりにくい。 種類が豊富で選択肢が多い。 |
三角・四角形 | 部屋の隅まで掃除しやすい。 |
またロボット掃除機は、床との隙間が狭い家具の下にも入れません。
部屋の状況によっては、できる限り薄型のものを選ぶと、ロボット掃除機で掃除できる範囲が広がります。
吸引力
掃除機の吸引力の指標、吸引仕事率(単位:W)。
吸引仕事率は、吸引力の指標にはなりますが、ブラシの性能など別要素の影響も受けます。
人気機種は、ゴミの吸い取り実験を報告している記事が見つかることもあるので、ネットを参考にできるかもしれません。
ブラシの種類
機種により、さまざまなタイプのブラシがあります。
ペットや長い髪の毛の掃除が必要かなど、自宅のニーズに合わせてブラシを選びましょう。
床ブラシ | メインとなるブラシ。 毛ブラシとシリコンブラシがある。 シリコンブラシは、毛が絡まりにくい。 |
ブラシレスモーター | ブラシを使用せず、吸引だけでゴミを吸い込む。 高級だがメンテナンスが楽。 |
サイドブラシ | 掃除機の側面に取り付けられているサブのブラシ。 隙間に溜まったゴミを掻き出す。 |
ロールブラシ | カーペットの掃除に最適。 |
エアーブラシ | 強い風を吹き付け、ゴミを引き寄せて吸い込む。 |
マルチサーフェスブラシ | ウッド・カーペット・タイルなど、床のタイプに合わせて、適したブラシに自動的に切り替わる。 |
3.ナビゲーション機能
効率よく掃除するために、ロボット掃除機にはさまざまなナビゲーション機能があります。
ロボットに掃除をまかせる上で、充電残量や衝突・落下などが心配な方は、以下の機能が搭載されているか要チェックです。
自動充電・自動再開
広い部屋や複数の間取りを効率よく掃除したいなら、自動帰還(充電)・自動再開できるタイプがGood。
バッテリー残量が少なくなったら、自動的に充電ドックへ戻り充電。
必要な充電を完了したら、掃除を中断した場所へ戻って掃除を再開します。
衝突防止・落下防止
家具への衝突が気になるなら、衝突防止機能を搭載したモデルかチェックしましょう。
また、玄関や階段のあるフロアなど、大きな段差がある場所を掃除するなら、落下防止機能も必要です。
段差乗り越え
段差検知機能があれば、カーペットなどの小さな段差を乗り越えて掃除ができます。
どれくらいの高さまで乗り越えられるか、チェックしましょう。
マッピング機能
ロボット掃除機のマッピング機能とは、部屋の状況を、カメラやセンサーで自動的にスキャンして把握し、掃除の効率を上げる機能です。
壁や障害物の位置を検知し、部屋全体のマップを作成。
ロボット掃除機は、作成したマップを元に現在の位置を把握しながら掃除するので、くまなく・無駄なく動きながら掃除できます。
進入禁止エリア設定
掃除機が、特定のエリアに進入しないように設定できる機能です。
ペットのエサや水が置いてある・触れて欲しくない物がある場所を指定し、トラブルを未然に防ぐことができます。
4.ゴミ処理・お手入れ
自動で楽ちんなロボット掃除機も、掃除で集めたゴミは人間の手で処理が必要です。
面倒くさいゴミ処理ですが、効率的に行える機能を搭載しているモデルもあります。
自動ゴミ収集機能(ダストステーション付き)
一般的なロボット掃除機は、ゴミやホコリを本体のダストビンやゴミ収集容器に収集されます。
しかし、ロボット掃除機の本体サイズは小さめのため、こまめに容器を空にする必要が...。
そんな時に便利なのが、自動ゴミ収集機能。
ロボット掃除機が掃除を終えて充電ドック(ダストステーション)に帰還すると、自動で本体に溜まったゴミを吸い上げます。
また、吸い上げたゴミを紙パックに収集してくれるなら、ゴミ捨ても簡単。
モデルや部屋の汚れによりますが、1~2か月程度ゴミをためておけます。
水洗い
ブラシやダストボックスなどを丸ごと水洗いできるモデルなら、メンテナンスが楽ちんです。
常に清潔な状態をキープできます。
5.価格帯・予算
未来的で憧れのロボット掃除機ですが、1万円台とお値打ちなモデルも販売されています。
ただし低価格のものは、便利な機能が付いていないため、よく衝突する・掃除の時間がかかるなど、掃除の効率が悪い印象です。
さまざまな口コミや情報を調査したところ、低価格のものは以下のことで大きな差を感じるとのこと。
- カーペットのクリーニング力
- 障害物の回避力
- 掃除にかかる時間
ECサイトのランキングを参考にしてみたところ、3~7万円ほどの価格帯が人気でした。
高齢者に向くロボット掃除機を選ぶ
ロボット掃除機にはどのような機能があるのかわかってきたので、実際に筆者の条件に合いそうなものをピックアップしてみます。
こんな人向けに選んでみます
我が家で実際に必要としているロボット掃除機の内容を、まとめてみました。
70代の高齢の家族が、週2~3回の頻度で使用する想定です。
掃除の種類 | 吸引タイプ |
予算 | 4~6万円台程度 ※ランニングコスト(紙パック等)は年間3千円程度 |
掃除したい場所 | リビング・ダイニング(16畳) 廊下 ※敷居の段差2.5cmあるので、乗り越えられなくてもOK。 |
部屋・床の状況 | フローリングのみ。 テーブル・チェア・ソファ・TVなどあり。 高級な家具や進入禁止エリアはなし。 |
形状 | 形にこだわりなし。 低い家具がないので、厚くてもOK。 |
欲しい機能 | 自動充電・自動再開 落下防止 マッピング機能(効率よい動きで清掃) 自動ゴミ収集(ダストステーション付き) |
不要な機能 | カーペット向けの強力な吸引力 高度な制御機能 (進入禁止エリア設定・スケジュール機能など) 音声アシスタントとの連携 |
我が家の場合、お年寄りで高度な機能は使いこなせないため、なるべくシンプルなモデルが好ましいです。
さまざまなモデルを調査した結果、段差乗り越えは2mm程度までが大多数。
うちは部屋と廊下の敷居が2.5mmあるので、段差乗り越えは諦めました。
超面倒くさがりな家族なので、自動ゴミ収集はマスト中のマスト。
吸引のみ+自動ゴミ収集の商品を検索
価格.COMで、「吸引のみ+ダストステーション」で検索したところ、条件を満たすのはアイロボットのルンバのみでした。
その中で予算に合うのは、ルンバのミドルクラス「iシリーズ」のモデル。
吸引力は上位クラスのjシリーズと同等ですが、上位モデルのような「ケーブルやペットの排泄物などの障害物を回避する機能」は非搭載です。
ちなみに、障害物回避機能がないルンバは、どのような走行をするのか調べました。
壁や障害物にボディーを軽く接触させて、障害物として認識。
ボディの前面にソフトタッチバンパーがついており、センサーと衝撃吸収を備えています。
バンパーが物に触れると、その方向へ動く力を減少させることで、障害物への強い力での衝突を防ぎます。
ルンバの 中位モデル3種(i5+・i3+・i7+)を比較
自動ゴミ収集機能のあるルンバの中で、予算(4~6万円台)で購入できる選択肢は以下の3モデルです。
※価格は2023年10月/価格.comの最安値
ルンバ i5+/i3+/i7+の3種モデルの共通の主要な機能
ルンバ i5+/i3+/i7+の、共通している代表的な機能をまとめました。
自動充電・自動再開 | ○ |
段差を検知して落下防止 | ○ |
障害物を認識して回避 | ー |
間取りを学習 | ○ |
自動ゴミ収集 | ○ 最大1年間分のゴミをクリーンベースに収納可能 |
スケジュール設定 | ○ |
部屋を指定して清掃 | ○ |
段差乗り越え | ○ |
ダスト容器の水洗い | ○ |
ブラシ | ゴム製のデュアルアクションブラシ |
稼働時間 | 最大75分 |
充電時間 | 約3時間 |
クリーンベースは、i3+とi7+は縦長であるのに対し、i5+のみ横長タイプになっており違う形状をしています。
i5+は横長で低くなった分、コンパクトでスタイリッシュなイメージに。
i5+/i3+/i7+の3種モデルの主要な機能の違い
次に、i5+/i3+/i7+の3種モデルでは、何が違うのかを見ていきましょう。
1つだけ優れている・高機能なものにピンク、1つだけ劣っている・機能なしのものに水色を付けています。
ルンバ i5+ | ルンバ i3+ | ルンバ i7+ | |
オススメの間取り | 3~4部屋 | 3~4部屋 | 5部屋以上 |
カメラセンサー (家具を認識) | ー | ー | ○ |
進入禁止エリア設定 | ー | ー | ○ |
チャイルド& ペットロック機能 | ○ | ー | ○ |
クワイエットモード (清掃するエリア以外は静かに移動) | ○ | ー | ○ |
本体重量 (バッテリー含む) | 約3.2kg | 約3.2kg | 約4kg |
広い家で、より掃除性能の高い機能を選ぶなら、i7+がよさそうです。
最新機種で、コンパクトなクリーンベースが欲しいなら、i5+がGood。
ロック機能やクワイエットモードなどは不要で、シンプルかつお値打ちなものが良いなら、i3+になりますね。
うちは1部屋+廊下を日中掃除するだけなので、i3+でOKかな。
まとめ|ロボット掃除機の導入で生活に快適さをプラスしよう
現在はたくさんのメーカーからロボット掃除機が販売されています。
その中で、ITに疎いお年寄りや面倒くさがりでも使いやすそうでコスパのよいものを探した結果、ルンバの3機種に行きつきました。
ルンバは、トップシェアを誇るので安心して購入できるのも嬉しいポイント。
まずは、サブスクやレンタルでお試しするのもアリだと思うので、サービスを利用して決断するのも良さそうです。
吸引のみ+自動ゴミ収集機能(ダストステーション)付きの掃除機をお探しの方の参考になればと思います。
それでは、より快適な暮らしを!
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